遠い記憶

野洲市南桜。国道8号御上神社前から旧甲西町へ向かう県道27号が、菩提寺山にどんとぶつかるところである。いまは集落の手前に信号があって斜め右へ折れる。その信号の西側に家庭菜園が広がっている。そこを久しぶりに歩てみて、石仏主役の舞台が整備されているのに気がついた。比較的新しい2体の石仏に生垣のホリゾント、あまり立派過ぎて三上山とのバランスがとれない。ちょっとバックして柿の木を入れてごまかしたのが標題写真というわけ。
三上山を撮りだしたころ、40年前の淡い記憶でしかないのだが、いまの信号もバイパスもなく県道は細く集落内を大き遠回りしていた。そばに大きな木があってその下に地蔵さんが無造作に並べられていた。6×7判カラーで撮り始める前に、35mm判のモノクロームで撮っていた時代がある。ひょっとしたらそのころのことだったような気もするのだが、この古い地蔵さんを見ると遠く去った昔の風景を思いだす。
写真ステージ 「近江富士」
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