風景の手品

東近江市から県道2号を南に向かって走る。早い話が帰り道である。北腰越(観音寺山と安土山の鞍部、県道は峠を越え、JR東海道線はトンネルで抜ける)を経て近江八幡市に入る。以前は安土町だったが、いまは近江八幡市安土町、何とも長い地名になっている。そのあと旧安土町の中心部を越えちょっと進むと「香庄」という交差点に出る。長く”右折禁止”だったが1年ほど前から通行可になった。まっすぐ進むと西の湖にぶつかって左へ折れる。その曲がり角からの撮影である。
広い田んぼを前景として、近江八幡市市街地越しに見たところである。左に城山、右に田中山という構図だが、三上山は若干田中山寄りに見える。そのグループを起点として左へだらだら上りの地形になって左端が鏡山である。きのうの標題写真にも見えているが、近くなった分しっかり見える。湖西の坂本・南善坊あたりから見ると右側に十二坊連山が対象的に見えるのだが、ここから見ると影も形もなくなってしまう。風景の手品を見る思いである。
写真ステージ 「近江富士」
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