棚田

百済寺の南西、東近江市上山町から角井峠への登り口に広がる棚田である。棚田というのは難儀なもので、下から見上げると田の面は見にくいし、逆に見下ろした場合は、段差のきつい棚田だと手前は見えてもその下の田んぼが見えるかどうか。いまの場合は結構下まで見えるのだが、これが果たして棚田に見えるかどうか。田んぼだけを撮るのなら、段差がはっきりする角度から撮ればいいのだが、私の場合はカメラの向きまで限定される。ぼやいていても仕方がない。”だから面白い”のだと開き直るしかない。
このあたりの特徴である左に雪野山、右に鏡山が並ぶそのちょうど真ん中に三上山が見える。雲の多い日で、その上空気の透明感が結構強い。結果、黒い山が団子に写る。面の濃淡で山の遠近が表現されるといいのだけど。それでもさすが遠くの山は薄く見える。左の方音羽山から千頭岳に続く府県境の山々である。
写真ステージ 「近江富士」
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