新しい風景

広い水田を撮ろうと総合体育館近くの童子川右岸へ。いつもよくいく場所である。ところが奥の田んぼが麦畑。広がりが出てこない。麦畑を通り越せばまた水田に変わるだろうと上流へ向かう。そういえばここまではあまり足が向いていない。北野小学校付近の高圧線鉄塔を無意識に敬遠していたのであろう。
法寺橋というしっかりした橋に出た。新しい橋である。そこから見ると上流部が左へきれいにカーブしていく。初めて見る風景である。しかし、さして遠い場所ではない。今まで来ていないことはないはずだが。キツネにつままれた思いでとにかく撮ってきたのが標題写真。帰ってから、地図で確かめてみた。総合体育館から上流側、童子川が左へ大きくカーブしていくところである。・・・ない。その大きなカーブがないのである。その付近と思しきところで川はくっと直角に曲がっている。?・・・。やっぱりキツネか。
もしやと思って航空写真に切り替えてみた。なるほどそういうことだったのか。直角に曲がっていた細い川が半径数10mのカーブの幅の広い川に付け替えられていたのである。三上山を撮りだして初めてのころ、バイクを使っていた。どんな道でも走れた。このあたりへ来なかったことはないはず。細い直線の川と高圧線鉄塔をみて、ここはダメだと決め込んでいたのであろう。風景は変わり続けている。
写真ステージ 「近江富士」
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