ぽつんと1つ

湖南市正福寺集落の近くである。以前は集落のふちを走る県道27号が唯一の交通手段だったが、国道1号バイパスが開通したいまは静かなたたずまいを見せている。
さてここは集落に近い農地。三上山だけがぽつんと1つ。当然左に見えるはずの菩提寺山が見えない。よく見ると左の川田神社の森に重なっている。バイパスに近いほうから見ると両者が一部重なって見えるが、ここまで来るとそれが離れてしまうのがよくわかる。もう少し集落側へ寄ると菩提寺山がポコンと出てくるが、そのとき三上山は右の稜線の下に隠れてしまう。
写真ステージ 「近江富士」・・・鳰の浮巣・「ヒナ誕生」UPしました。
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冬にまた

梅雨空、この日どんよりと雲ってはいたが、見通しが利いた。長浜バイオ大学を過ぎたあたりで湖岸の駐車場が新しく整備されていた。浜には樹木が多いのだが、三上山そのものは遠く小さい。その上に地球が丸いことによる沈み込みがプラスされ、どうしても木が大きくなり過ぎる。いちばん貧相な木を探してこれだった。
この場所、思いかえしてみるとその昔、あいあい滋賀に『三上山物語』連載していたころに、白鳥を前景にして絵を作ったところの近くだった。これぐらいの小さいものだと望遠が使えるから何とかなる。冬場、水鳥の多いころが狙い目、いまはどうにもならない時期だった。
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頭首工下流

写真には写っていないが、石部頭首工の下流である。トラックなどが走っているのが名神。その上に橋の左半分に重なって見えるトラス構造が昨日の水道橋。右の黒いくさび状斜面が菩提寺山の裾。撮影場所は野洲川左岸、以前はちょっとした空き地で、続きに建つ食堂の駐車場として使われていたが、いまは食堂もなくなりピカピカ洗車ランドになっている。
石部頭首工が改良される前の構造では、いちばん手前に放流されるゲートがあって、1号沿いに続く桜の木の下に強い流れが見えたが、いまはその並木もない平凡な風景になってしまった。当時の写真があったはずだと探してみたが、フィルム時代のもので、おいそれとは見つからなかった。
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竹伸びる

野洲川左岸、国道1号が名神高速道路の下をくぐるところで、湖南市と栗東市との境でもある。名神と並行して下流側に水道橋が走る。地図で見ると、カメラの右画面外を走る名神は湖南市、水道橋は栗東市伊勢落ということになりそうであるが、名神も水道橋も対岸へ渡り切ったところは野洲市というややこしいところである(遠くに見えている農地は野洲市南桜)。地名としてはそういう込み入った場所であるが、三上山からの方位としては180度ジャストという珍しいところでもある。
すぐ手前ガードレールの向こう側は野洲川の河川敷だが、そこで竹が伸びだしている。このまま延びればすぐに三上山が見えなくなるだろう。水道橋や名神の保守のこともあり、そのまま放置されることはないとは思われるが・・・。
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美しい雌山

野洲川右岸の新幹線上流。曇り空の夕方、西の方の雲が切れてときたま水平方向の光が三上山を照らしていた。工場や住宅が近くめったにカメラを向けるアングルではないが、このときは山の立体感が見事だった。とくに雌山と呼ばれる右側の2つの峰。普段は稜線としてのコブ2つを見るだけだが、このときは絵に書いたようにくっきりと2つに分かれて見え、両者の前後関係まではっきり見えた。
それに上半身の鼻筋尾根、雪が降ったときなどにはっきり見えることがあるが、普通の天気ではめったに見えない線である。雪の写真は山に近い県道504号沿いである。そのため雌山の2つのピークの高さが同じに見える。地図で見る実際の高さは、きょうの標題写真に見るように、左の方が高く見える。これが正しい形である。
手前の乱雑なツルは、山の美しさに免じて目をつむってください。と書いたところで地震が来た。緊急地震速報よりほんの僅か早く感じたが。
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野焼き

6月14日の撮影である。早く使わないと季節遅れになってしまう。この日、家を出たときには結構いい天気だったのが、2,3時間方々を回って帰ってきたときには、いつの間にか雲が厚くなっていた。そんな中、ふと見ると麦の刈り跡で野焼きが行われていた。煙がもうもうと上がっているのはよく見るが、赤い炎がチロチロと見えるチャンスは意外と少ない。夕陽が当たっていたらこれが見えたかどうか。
右側に見えている道は農地右端の農道。写真には写っていないが画面右外に祇王井川が流れ、その外を県道504号が走っている。ちなみに、刈入れ前の麦畑をどうぞ。
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山の背比べ

水口スポーツの森を越える国道307号から。手前のブルーは陸上競技のトラックである。茶色が一般的なのに不思議な色だ。それはさておきここからも左に菩提寺山、右に三上山の並びが見える。神がたわむれに引いた背後の稜線(比叡山から比良への稜線)が2つのピークをかすめるのが面白い。そしてこの2つ、どちらが高いか。これは三上山だろう。定規を当ててもらえばすぐに結論はでる。
三上山は432m、菩提寺山は353m。ここまできてやっと高低の関係が実際の高さに合ってきた。しかしその比率が一致するかというとまだまだ。それを求めるには無限の遠方まで行く必要がある。それも地球の表面が無限遠まで完全な平面としての話。実際には地球は球である。2つの山の高さの本当の割合を見ることは地球上にいる限り不可能だということになる。それが見えてどうなるわけでもない。こんなこと書くつもりはなかったのだが。
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麦畑

1号 バイパスが高田砂川を越えてから一旦平地へ降りて、正福寺の農地を南北に2分する道路と交差する。そこの信号のそばの麦畑である。6月13日の場所(高田砂川)から三上山に対して700mほど後退したことになる。その分だけ風景が広くなった。理屈の上からは、菩提寺山に対する三上山の大きさが若干大きくなっているはずだが、ちょっと歩いたぐらいでは分からない。
広大な麦畑だが、今ごろはひょっとしたら刈り取られているかもしれない。
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