若桜物語・8

このあたりまさに蔵通りの観、切り妻型の蔵が軒を連ねる。圧巻である。どうしてこんなに蔵が並んだのか。若桜町観光パンフレットには次のようにある。
・・・・明治18年若桜宿に大火が発生。寺を火災から守るために蔵以外のものを建てることが禁止されたため蔵がまとまっ建てられています。また寺の本堂や庫裏も道路から16間離れたところに建てなければならないと決められたことで、蔵通りが形成されました。今現在20の蔵があり、商家の土蔵・白壁・赤瓦・板張り、どれも妻側を蔵通りに向けています。・・・・
簡単に書いてあるけれども、そんなに単純なものではなかっただろう。「蔵以外を建ててはいけない」といわれても、たとえば我が家がその中にあったとしても、蔵を建てられるはずはない。
3つ目の肌色の蔵、それをポイントにして歩いてきたほうを振り向いたところ。例の「ワカサ家具」、「TOTO」の看板が見える。もう一度前を向いて歩く。標題の写真で奥の方に見えていた松の枝が大きく見えるようになる。道はゆるーく左へ曲がっていく。例のオジサンはいつの間にかいなくなっていた。
写真ステージ 「近江富士」
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