琵琶湖を前に

高島市萩の浜水泳場の浜続きにある「大阪市びわ湖青少年の家」の前庭から。琵琶湖大橋の南、いわゆる南湖の西岸、堅田、雄琴などから見た時、三上山は東に見える。その感覚を持ったまま湖西路を北上すると、いつまでも三上山は東にあると思い込んでしまう。気がつけば大きな方向違いを起こしてしまうことになる。たとえばここ高島市勝野。太陽が三上山から昇ると考えていたら大間違い、三上山は南にあり、朝日は遥か左手の方から昇ることになる。
話がそれた。本筋に戻そう。右から突き出てくる黒い岬の突端に国道161号の標識が見える。その向こう側が白髭浜である。琵琶湖大橋からここまで、三上山は標高の高い鈴鹿山地の前に立つことになり、山頂が鈴鹿の稜線の下に入ってしまうことが多かった。それがここへきて山頂が奥の山の稜線上に出る。すっくと立つというイメージが強くなる。その奥の山はもはや鈴鹿ではない。左の高い山が石部の阿星山、手前は三上山の左が田中山。その奥に見えるのが湖南市の菩提寺山その左徐々に高くなるのが十二坊。
・・・?、どこかで見たぞと思われる方が一人でもおられたら、高島市くんだりまで来た価値があろうというもの。実はこの山の並び、何日か前にXX承水路シリーズで見てもらった写真とほとんど同じラインアップなのである。標題写真を拡大したもの。どちらも三上山から見て真北の方向から撮っていることになる。でも承水路シリーズの写真は三上山や田中山が大きく見えるよ、とおっしゃる方がおられるかもしれない。承水路からの三上山はたかだた8Kmほどの距離。こちら高島市は琵琶湖を挟んで27Kmほど。本当の山の高さは距離を置いて見みてはじめてみえてくるということである。
写真ステージ 「近江富士」
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