三角点

湖南市石部の雨山運動公園の南にある臥竜の森。そのピークの一角にある三等三角点である。データのプロパティによると撮影は2008.09.02。写真をよく見ると坂を下った先に小さな鳥居が見える。そのころ「あいあい滋賀」に連載をしていた『三上山物語』に載せるためにその鳥居を含む竜神の社を撮りに行ったのだが、その直前に周辺が整備されたらしく風景がよそよそしく、そのときは結局フィルムで残っていた「竜王の碑」を使った。結局この三角点は日の目を見なかった。
◇道本裕忠さん、『続・琵琶湖逍遥』ご出版
さて、きょうの話の主役はこの「三角点」だけど、内容はガラッと変わる。
実は一昨日、知人の道本裕忠さんから『続・琵琶湖逍遥』という著書が送られてきた。「続」というのだから当然前著がある。実は道本さんはいまから32年前、39歳のときに大病を患った。それがもとで小脳に後遺症が残り、走ることも自転車に乗ることもできなくなった。リハビリのために琵琶湖を歩くことを始めた。1年1周を目的に歩き続け、5年目、歩行距離が1000Kmを越えたのを機に『琵琶湖逍遥』を出版。そして今16周目を終えたところだという。
私が道本さんと出会ったのは2000年をちょっと過ぎたあたりだったから、前著出版の少しあとということになる。ラフォーレ琵琶湖主催の「琵琶湖一周カメラウォーク」が始まったのが2003年、これもコースその他、道本さんのアドバイスによるものだった。そしてその後のデジカメ教室につながっていく。
今回の著書には---琵琶湖一周の三角点を巡って---のサブタイトルがついている。コース近辺の三角点巡りを始めたと聞いたの何年ごろだったか。地図の上では何でもない三角点だが、実際にそれを探すとなると簡単な話ではないとか。訪れた三角点は番外編の1基を含めて81か所。我々素人はあの御影石の石標をイメージするがするが、実際には地下に埋設されていたり、建物の屋上にあったり、さらには電子基準点というのがあったりして千差万別、それを探すのは簡単な話ではないという。
三角点に直接つながるかどうかは知らないが、琵琶湖歩きのエピソードは尽きない。私が聞いただけでも、賤ヶ岳から山本山へのコースでスズメバチに襲撃されヘリコプターで救助されたり、遭難しかかって警察からきつくお叱りを受けたりの武勇伝も。とにかく340ページを越える道本さんの生きた証である。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば

