段差の思い出

湖岸道路を長命寺の方から南へ向い、岡山城址の峠を越えた下りから、三上山のほうを見ると田んぼの中に水茎町のポプラ並木を横から見ることができる。もう何年前か台風で木が傾いたりしたために半分ほどの高さに切られてしまい情けない姿になったが、最近は見事に復活した。さて、今日の撮影場所は、近江八幡市野村町で国道477号から分かれた県道26号が、そのポプラ並木をぬけて牧町へさしかかるところである。
私が三上山を撮りだしたころは、ポプラ並木の南側、水茎町・元水茎町あたりはところどころに段差があり、そこに見事なポプラが生えていた。段差はうまく風景の雑物を隠してくれた。そのポプラが切り取られ、近江八幡市の廃棄物最終処理場ができたのは、その後間なしのことだった。このような段差はいまもところどころに残っている。これは牧町集落への入口から三上山のほうを見たところ。当時はポプラの段差ほど魅力がなく、あまり食指が動かないところだった。しかし今となってはここも無視できない。下の田んぼから斜め上へ緑のスロープが印象的である。
写真ステージ 「近江富士」
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