それが難しい

イオンタウンの国道1号バイパス側出入り口である。茶色のカラー舗装で右から入ってくるのが進入路。その右、トラックが走っているのが1号バイパス。右の山が十二坊である。その昔、山沿いの集落を縫って県道27号が走っていたころ、ここは等圧線鉄塔だけが立つ田園地帯だったはずだ。「はずだ」というのは、想像するだけで実際にこの目で確かめたわけではないからである。県道の旧道は何度となく走った。しかしただ、走るだけで農地の風景を探すことはしなかった。
その後、いまの1号バイパスのルートに県道27号バイパスが開通した。今度はそこを何度も走った。通行量はいまよりはるかに少なかった。道路の行く手に三上山が見えることには気がつきながら、結局写真に収めることはしなかった。県道27号バイパスは国道1号バイパスになった。そして想像もしていなかったイオンタウンの着工。写真を撮ろうとしたのはそのときからである。結局は何か決定的な変化がないと撮ろうとしていない。本当は決定的な変化が起こる前に撮っておかねばらないのだけれど、それが難しい。
写真ステージ 「近江富士」
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