昔の場所で

いくらキツネにだまされたとはいえ、小さな地域である。適当に歩いておれば昔の撮影位置ぐらいはすぐに見つかる。目の前に茅葺屋根をトタンで覆った屋根が見える。ここだここだ。すでに何回か来ているところだから、およその絵はできている。適当に撮った写真とあいあい滋賀に載せた写真とを比べてみた。立った場所は大差ないが、昔の方がレンズが長い。やっぱり新聞の写真ということで、山の大きさにこだわったらしい。撮ったときの意識で絵は変わる。
撮影場所はなだらかにカーブする里道ののり面である。今のいままで左右どちらへも行けない場所だと思い込んでいたが、結構動ける場所だった。これは右へ寄った1枚である。何のことはない先ほど撮ってきた神社からと同じ、鏡山から十二坊までが一望だった。しかし何となく落ち着かない。ヤジロベーみたいな稜線、しかしこれは神社からと同じ。それとも屋根が広く見えること、これが落ち着かなくなる原因かな。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
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