浮き漁礁

きのうのあずま屋の前へ出た。これだけで風景が変わる。右から出てくる岬の延長線上に2本一組の断続的に細い線が見える。それが左右に2組、右の方は木の影になってわかりにくいが、左の方は画面左端にはっきり見える。以前は大きな球が数珠のようにつながっていたのだが、いつの間にかすっかりやせ細っている。どうしたのだろう。
実はこれが湖岸のアヤハディオ駐車場から真正面に見える。1990年11月の撮影である。この日は対岸に霧が深く、日の出の太陽に望遠が使えた。湖面に浮いた球には草が生えているように見える。それが何なのか全く分からないまま、適当に伸ばして壁にかけておいた。土・日に家を開放して、”どうぞお越しください”を始めたころ、新聞やTVで紹介してくださったおかげで、毎日何人かの来客があった。その中の一人の男性が、この球を指さして「ウキギョショウ」ですな。・・・ン?、いま何とおっしゃいました?。「浮き漁礁です。これに魚が集まってきて勝手に入ってくる、まあ浮いたエリですな」。このようにしてお客さんから多くのこと教えてもらった。大きな財産になったと思いかえしている。
写真ステージ 「近江富士」
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