番外編・三岐鉄道めがね橋

家を出るときはねじり橋を見るのが目的だった。電車は二の次、時刻表も調べてきていない。大体現場への所要時間も分からない。そんなところへ行くのに時刻表を調べても仕方がない。出たとこ勝負。その電車が来たのである。とりあえずスライドショーでどうぞ。連写のセットもしていなかったから、単写を続けて撮ったもの。そんなことができるぐらいにのんびり走る。この三岐鉄道はいわゆる軽便鉄道、軌間が762mm。可愛らしい電車である。それがゆっくり走ってくれる。何とも微笑ましい。
とまあ、こういうことだが。さて何人の人が気がついたか。と、ここまで言っても,何のこと?というのがほとんどだろう。標題写真は4両連結。今スライドショーで走ったのは3両だった。3両が4両に、急に化けるはずはない。3両が行ってしまッた後、ややあって、またチンチンが鳴りだしたのである。楚原駅ですれ違ってきたものらしい。今度は4両だ。これもスライドショーでどうぞ。動画の時代にお粗末なもので、ごめんなさい。
写真ステージ 「近江富士」
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番外編・三岐鉄道めがね橋

いつ来るかわからないヤツを待つのは苦手である。たとえば1時間待て、2時間待て、これは待てる。というより待ちようがある。このくそ暑いのに、いつ来るかわからない電車を待つ粘りはない。
津田さん、近くにめがね橋がある言うてたな。見えへんのやけど、どこやろ・・・・。どこやろというても下流の方へ行くしかルートはない。とにかくそっちの方へ行ってみよう。100mも歩くと「めがね橋」の標識が。こんなとこへつけてなにになるねん。つけるならねじり橋のところへつけなきゃ。もっとも写真の邪魔になるようなところへつけられても困るけど。暑いから文句の一つも言いたくなる。田んぼの向こうに黒い橋が見えてくる。確かにめがね橋だけどさえんなー。電車が来てくれんと写真にならんで。
と、「チンチン鳴ってる!」。(妙なアクセントで読まないように。全国各地の踏切で鳴るあの音のことですから)。ボクには聞こえなかったけど、鳴ってるというのだからなっているのだろう。わー、来た来た、黄色い電車や。
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番外編・三岐鉄道ねじり橋

今回でやっと写真に文章が追いついた。改めて仕切り直し。といってももう一度、同じ写真が出てくるだけ。電車の写真が出てくるとご期待の方もあろうが、何回も書いたように、全く下準備ナシでやってきた。電車がいつ来るかもわからない。世の中ではこんなときスマホとやらで器用に時刻を調べるのが常識らしいが、こちとらはそんな能力はゼロ。来ない電車は撮れるはずがねえだろうが。
電車が来ない間に橋の写真を。ねじれが分かってもらおうと撮ったアップである。段ボールを準備して長方形に切り下辺の真ん中を中心に半円を切りぬく。石橋を真正面から見た前面の形が出来上がるはず。それと同じ形のものを10枚なり20枚なりきっちり重ねる。川と直交する橋の形が出来上がる。いわゆるアーチ型の橋である。ところがここでは川と橋とが斜めにクロスしている。今なら橋の長さを長くして川を斜めに通してしまう。ところがこのときは石橋だった。長さはできるだけ短くしたい。段ボールの形はそのままに重ね合わせをちょっとずつずらせていったという次第。かくして後世に残る石造建造物が出来上がった。大正5年7月のことだという。
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番外編・三岐鉄道ねじり橋

ここを下ればエエのやとハンドルを切りかけて、ちょっとまてよ。ひよどり越え顔負けの下り坂である。シカも四足、車も四足。別に下れないというわけではない。しかし下った先が見えないのである。下りたが最後、車がターンできなかったらひどい目にあうぞ。クルマの置き場所があるかどうかも分からないし。歩いて下りたほうが安全やな。小学校の門の横に少しのスペースがある。今は休み中だし少々ならええやろ。
歩いて下りて正解だった。ターンはできなくもないが、標題写真のように、クルマを置いておく所は皆無だった。下る途中、何もわからずに撮った写真だが、画面を斜めに横切るのがくだんの線路である。どこにでもある田園風景と思ってもらえばよい。
橋をまたいだところで左へ曲がる。きれいな水が力強く流れている。調べてみると六把野井水(”ろっぱのゆすい”と読むのだそうだ。読めないことはないが、何でこんな名前が・・・)といい、員弁川上流の水を中流の高台に供給しているという。井水に沿って100mほど進む。誰かが手入れをしてくださっているらしい。苦労なしに歩ける。道の右奥に石橋が見えてきて、・・・あっけなくねじりマンポの下に出る。何も知らずに来たら、この上を何が通っていると思うだろう。水路、ただの道、いろいろ考えるだろうが鉄道の答えはまずあり得ないだろう。そんな雰囲気は一切ない。
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番外編・三岐鉄道ねじり橋

今日は何にも用事ないな。こないだ津田さんがいうてた石橋見にいこか。これがきっかけだった。そんなことで何の準備もしていない。永源寺からトンネルを抜けて一本道、員弁川を渡ったところで鉄道とクロスする。そこまでは簡単である。スーと来た。問題はそこからである。鉄道沿いに走れば橋はすぐわかるだろうと考えた。だから道路地図も持ってきていない。それが間違いだった。現在地も分からないし、目的地がどこにあるかもも分からないのである。山なら完全な遭難ものである。こうなったらとにかく走り回って自分で地図を作る以外に手はない。
まず座標軸である。国道421号を走ってみた。永源寺からやってきた国道の続きである。次にどちら向きに走っても見落とすことのないような目印を探す。一方からはよく見えるが、逆に走ると見逃してしまうものがある。こういうのが怖い。水道橋らしい橋が見えて来た。これなら大丈夫だ。これを目印にしよう。その手前にうまい具合に信号があった。鉄道は左のはずだから、とにかく左折。また細い道だ。それが入り込んで・・・、小学校(後で”員弁西小学校”とわかる)の横に出た。と、可愛らしい立札があって、「ねじり橋・・・」。何やこんなところやったのか。あまりにもあっけなく見つかって拍子抜け。後で分かったことだが、国道をまたいでいた水道橋の下流がねじり橋の下をくぐっていたわけ。
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番外編・三岐鉄道ねじり橋

細い町中は通り抜けた。といっても幹線道路へ出たというだけで、現場が分かったわけではない。むしろ町中から見ると鉄道の雰囲気が感じられない。手の出しようがないのである。これは楚原駅(最寄りの駅だと津田さんから聞いていた)へ行くしか手はないな。駅員さんいるのやろか。おるかおらんかわからんけど、パンフレットぐらいは置いてあるやろ。
国道421号へ出た。駅はこの近くのはずだ。「楚原駅」と誘導表示がある信号へ出た。国道と鉄道が並行しているはずだから、常識ではそこを曲がれば突き当りが駅のはず。ちゃんと右折レーンもある。これで決りやな・・・。ところが行けども走れども駅につかない。ふと見ると鉄道と並行に走っている。どこかで道を間違えたらしい。これはいつまで行ってもアカンで。とぼやいていたら、「ちょっと待って、カメラ屋さんがあった。そこで聞いてくる」と張り切って・・・。そんなとこで分かるはずなかろうに。・・・ふてくされて帰ってきて「市役所で聞け言われた」。たかが昔の橋1つに市役所まで聞きに行けるか。大体ここは何市やね。そんなとこ頼りにしてられるか。ワシはヤマ勘で探す。
こんなことをだらだら書く気はなかったのだが、いつの間にやらしょうもないことになってしまった。麗々しく標題写真は石橋の写真になっているが、文章ではそこまで行かない。予告編ぐらいのつもりで見ておいてください。明日ぐらいには現場へ着けるかな。
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番外編・三岐鉄道ねじり橋

わいわいⅠ教室の津田さんが三岐鉄道ねじれ橋なる写真を撮ってきた。三岐鉄道北勢線・楚原駅の近くにある石橋で、下を流れる水路(六把野井水)と線路が斜めにクロスしているために石橋のアーチ部分がねじれているという。2009年に「北勢線のねじり橋とめがね橋」として、土木学会選奨土木遺産に選ばれているという。もう1枚おまけ。(橋の左下にプレートが見える。)
なかなか風情がある橋で実際の風景の中で見てみたいと思った。調べてみると滋賀県からは国道421号の石榑トンネルを抜ければ、員弁川の東岸へ一直線である。よし行ってみよう。地図で北勢線と国道のクロスする点を調べて、その付近で北勢線と川が斜めにクロスするところを探した。国道を北へ折れて少し行ったところにX型交差が見える。これだろう・・・とヤマ勘をかましたのが間違いだった。そこはただの橋だった。こういうとき最初のエラーが増幅する。そこへ来るまでに見たあの道がくさいな。・・・わけのわからない町中に迷い込んだ。前からクルマが来たら絶対だめだけれども、運よく車が来た時はちょっと広くなっていたりして通り抜けることができた。以下次項。
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