旧堤防上

滅びゆく風景もあれば生まれ出ずる風景もある。ここはかつての野洲川北流右岸堤防上。竹生口交差点から市三宅集落へ続く手旧堤防上の道路である。竹生口交差点の改良工事と同時に改修された。この道はつい3,4年前まではこんな状況で、両側はうっそうたる森、車が通ることもめったになかった。それが拡幅されこんな直線道路になった。ただし、この先が市三宅の集落楽内の道につながるため大型車は途中の工場まで。そこを過ぎたところで流れを調整するゾーンがある。標題写真の撮影場所はこのゾーンからすこし市三宅集落寄りの場所である。
道路拡幅によって、両側の森が切られたのだろう。竹藪の幅が減少したところがある。そこから山が見える。大きな裸の木は堤防林として最初から生えていたものだろう。微妙な場所で大きく成長すると邪魔にされるような場所に生えている。得難い風景として皆に愛されればいいのだが。それより、当分の間は竹の処理。ほっとけば勝手に密集するから。風景は勝手にはできない。
写真ステージ 「近江富士」
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