トンビがくるりと

カラス騒動を抜けて、いざナノハナ花へ。どこでもそうだと思うけれど、菜の花が水平に広がっているだけでは写真にならない。ナノハナは別に広くなくていい。それよりもその横に何かがほしい。いまの場合、そこに格好のいい柿の木があった。てっぺんにトビが1羽止まっていて、先ほどからぴーひょろピーヒョロとご機嫌である。トンビがいつまでもそこにいるとは思わないが、菜の花と柿の木、落ち着いたいい組み合わせだった。
で、これがその現場である。立体的なものの見極めは難しい。遠くから見ごたえのあった木は、あまりにも道路に近すぎた。後はビニールハウスでさがれない。目の前に木が突っ立っているのである。遠くからでは見えなかった細い枝がごちゃごちゃして扱いにくい。結局その枝の先だけでお茶をにごす始末。お前アホかといわんばかりに、先ほどのトンビが空中で輪を描いていた。
写真ステージ 「近江富士」
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