ススキが原

湖岸白鳥川信号から岡山の方へ向かう。数100m走ったところで左側、田んぼの中に白い広がりが見えてくる。昨年か一昨年かにも一度撮った記憶があるが、ススキ(オギ?)の広がりである。湖岸道路を外れたところに確か2,3台、車を置けるスペースがあったはず。そこへ入ろうとしていたら、後ろから軽トラがやってきた。悪いことをしたな、場合によっては遠慮しようかなと思っていたら、後ろへちょっと離れたところへ止めて、出てきたおばちゃんはさっさとどこかへ行ってしまった。あとは何事もなし。
標題写真はそこから100mほど歩いたところから。昨日、一昨日の北沼沢付近からの田中山と三上山との重なりに比べて、三上山が右へ動いている。撮影場所がそれだけ(北沼沢より)右へ寄ったことを意味している。画面左、遠くの街並みが牧の集落。山がかすんで見にくいが、左に田中山、右に妙光寺山が重なるその後ろから、三上山の上半身がのぞくという構図である。三上山までの距離、約10Km。ちなみに同じ方向から、うんと近づいて見たのがこの写真。野洲図書館向かいの農地。三上山からの距離3Km。牧町からの3分の1弱。田中山・妙光寺山・三上山の重なりは変わらない。
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白鳥川畔

さて、昨日の場所、北沼沢畔から直線距離で500mあまり歩いて白鳥川畔へ出た。三上山からの方位でいえば、ほんの少し左へ寄ったことになる。このあたり白鳥川の堤防は田んぼより高く、そこに立つと田んぼを見下ろす視界になる。ほんのわずかの差ではあるが、山がしっかり見える。ということで今日のポイントは三上山の左斜面に見える段差。うっかり見ていると三上山自体の斜面にこの段差があるように見えるが、実際は、手前にある田中山のピークと三上山の斜面とがごくわずかにずれて見えることによる。
遠近2つのものが重なっている場合、近くのものに対して遠くのものが人間が動くほうへ動く。だから今の場合、自分が右へ動けば、田中山に対して三上山は右へ動くはずである。その少し右へ寄ったのが、ほかならないきのうの北沼沢からの風景である。
たとえばこの写真A。田中山のピークに対して三上山が右にずれたのが分かる。きのうの標題写真は、手前の岸に樹木が生えて見通しが悪くなり、田中山が見えないが、右の遠景の森との重なりが写真Bとほぼ同じになっている(森と手前の樹木が妙な形に重なり見にくくなっている)。撹拌機が回っている写真Bは森の上から三上山がのぞいており、田中山と三上山のずれが一番大きい。写真Aよりさらに右の地点から撮っていることになる。撹拌機をもっと右へ持って行けば、すなわちもっと左から撮れば三上山を森から離せたはずだが、手前のアヤメと竹の組み合わせにこだわったのだろう。
何やかやと七面倒くさいことを書き連ねたが、水草いっぱいのこの写真Cも、結局は田中山と三上山の組み合わせから、ほとんど同じ場所からの撮影であることわかる。 HPトップへ戻る
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北沼沢

湖岸道路の長命寺と岡山とのに「湖岸白鳥川」という交差点がある。そのそばにある内湖、北沼沢から見た三上山である。前回来たのはいつだったか、ちょっと記憶がない。行ってみて驚いた。内湖全体に藻というのか水草というのか、知識がないのであやふやな言い方しかできないが、とにかく全面がそれで覆われているのである。まさかこれを標題写真に使うわけにはいかなので、ちょっとでも湖面の見える写真を使ったというわけ。これでも手前の方は水草である。
9月に八幡山に上ったとき、たまたまこのあたりを撮影していた。それがこの写真である。どーんと大きな山が岡山、一番手前の川筋が白鳥川。画面右端が「湖岸白鳥川」交差点。そこから湖岸道路が岡山に向かって伸びる。北沼沢が中央に見える。拡大してみる。何の意識もなく撮ってきた写真だが、ほとんど全面が緑の水草に覆われている。中央の一部分が空を映してるが、そこが標題写真できらきら光っているところである。
実はこの北沼沢、以前は小ぢんまりとした美しい内湖だった。残っているいちばん古いのがこの写真(1981年8月撮影)、確か淡水真珠の養殖をやっていたとかで、水の攪拌機が作動していた。もう1枚(2005年5月)。いまここで新旧4枚の写真を見てもらったが、ホンマにこれが同じ場所かと首を傾げる方もあるはず。その証明は明日。
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Posted by
八田正文
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09:41
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トンビが舞う

先月だったか、八幡山に上ったとき琵琶湖にきらきら光るものを見た。そのとき地上の農地では刈入れが終わったところもあれば、黄、緑とまだ実ったままのところも残っていた。近江八幡市運動公園の近くの川沿い。ふと思いだして行ってみた。田んぼでは稲刈りの真っ最中だった。
不思議なことにコンバインの前後には、ある特定の鳥が舞う。一番多いのはシラサギ。ときどきその中にカラスが混じっているときもあるが、けんかをする様子はない。けどもカラスはカラス、シラサギはシラサギと特定の種類だけの場合の方が多い。9月半ばの田んぼではツバメが飛び回ることもある。9月にツバメがおったんやけど・・・と不思議がっていたら、シャチョウが水鳥センターへ行ってきいてきた。「皆さん不思議に思われるかもしれませんが、帰るのが遅いグループは結構残っているのですよ」と一蹴されたという。そうやろう、ワシが2度、3度と見たんやからたいしたことではないのや。
さてきょうはトンビの出番。3羽が飛び回っていた。2羽しかおらんよといわれるはずだが、このときは残りの1羽が遠くにいた。三上山の左上に小さく見えるのだけど。無理やね。トンビといえば高いところを回転するのが定番だけど、このときは低空飛行、場合によってはそこから急降下。着地はしないから獲物を空中でキャッチしているのだろう。ツバメ並みとは言わないが、そこそこの運動能力の持ち主らしい。
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水郷巡り

トンビを追いかけるのに空ばかり見ていた。ふと気がつくと対岸近くに水郷巡りの船が見える。船の後ろは閘門橋だけどどうもそこからやってきたらしい。船はそのまま左へ移動して三上山と重なる位置へ、そしてこちらへ向かってやってくる。水郷巡りの船は、三上山と関係ないと思っていたけどこんなにうまく絵になる場所があったのだ。食わず嫌いというか、思い込みというか、最初このあたりへ来た時にはおそらく今のように整備されていなかったのではないか。それであそこはダメだと思い込んだのだろう。
そうこうしているうちに今度はエンジン付きの船がやってきた。しかしねー、やっぱりここは手漕ぎ船だろう。団体客など営業面でのことはわかるけれども。「今日は天気がいいから伊吹山がはっきり見える」、「へーあれが伊吹山ですか」。手漕ぎだと、船頭さんと乗客との対話まで聞こえてくる。
このあと閘門橋まで戻り、さらに琵琶湖寄りにある焼田橋まで行ってみた。三上山は八幡山の裾に隠れて見えなくなっていたが、その下を手漕ぎ船が通り過ぎていった。先ほどの船がどこかを回って帰ってきたのだろう。船の後面に21のナンバーが見えた(ちょっと小さいけれど)。こうなると実際に確かめたくなるのが私の悪いくせ。先ほど遊歩道の橋で最後に通り過ぎていった船のナンバーを大伸ばしで確かめてみた。確かに「NO.21」だった。松本清張の読み過ぎやね。
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西の湖園地

自転車道を引き返す。間違ったところはわかっている。途中、あれは何だろうと思うところがあった。半分公園のように見えたが。とにかくそこへ入ってみる。西の湖園地という標識。公園であることは確かだが、まあ、いってみれば広場かな。ところどころに折りたたみ椅子がぽつんと置かれていたりする。放課後になると高校生が吹奏楽の練習に来るのかなとも思ったりするが、近くに高校はないし。とにかく何とも不思議な場所だった。そこを抜けるとちょっとした上り坂があって、その上が例の橋だった。園地から見て橋は私の身長より高い。これが効いた。
突如現れたという感じだった。標題写真がそれである。木と木の間から三上山が見える。橋は手前半分がゆるい上り、残りの半分が下りになっているが、まさに下り半分がポイントだった。対岸から見た橋。画面右の森が「西の湖園地」。この写真でいえば、左半分がビューポイント。あとはどちらへ動いても木に隠れてしまう。風が強く空は青く澄んでいる。トンビが上空をくるりくるりと回転していた。
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自転車道

先日来た閘門橋。西の湖の一部が見える。対岸に遊歩道のものと思われる橋が見える。今日はその後ろに伊吹も。両側は森だから展望は利かないにしても、あの橋からはひょっとして。自転車道をたどればいけそうだ。何度か書いたが、私は撮影に出るときに地図は持って出ない。地図を詮索するより歩いた方が早い。失敗もあるが歩くことで得るものの方が大きい。三上山がバックしだした。今まで三上山が右へ動いていたものが、自転車道を歩くことで左へ戻りだした。Lの字を筆順とは逆に歩いていることになる。今見えているのは途中通って来た米塚橋畔の機械小屋だ。先ほどの遊歩道の橋からはなんとなく離れていくようだ。間違ったらしいが行けるところまで行ってみよう。
三上山が兄弟社の校舎と並ぶ。最初、水上公園から見た時より、山が大きく見える(実際は校舎が小さく見えているのだが)。長方形の田んぼの対角線上の位置だが、L字型に2辺を歩いてきたことになるのだろう。これ以上左へ動けばグランドのネットの支柱が邪魔になる。それよりも、きょうの目的は例の遊歩道の橋だ。
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川辺のコスモス

天気快晴、もう一度水上公園へ。といっても水上公園は中継基地。水上公園そのものよりその周辺の風景が面白い。前回と同じ川沿いの道を歩く。何か雰囲気が違う。初めはその事情が分からなかったが、よく見ると道沿いの草が刈り取られていた。そんな事情で風景が見やすくなっている。標題写真はその中の一つ。米塚橋から見たところである。ピンクのコスモスで風に揺れるさまは風情があった。ところがこうして静止してしまうと、揺れる風情もなくなり、ピンクもバックの茶色に隠れ、結局はただの写真。教室の皆さんの作品には、あれやこれやとケチをつけているが、てめえの作品は何ともハヤ。
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