遅い田植え

子供のころ、田植えといえば梅雨の時期と相場が決まっていた。小学校1年だったか2年だったか、学校から田植えの様子を見に行った。数人の百姓さんが横に並んで1本1本苗を植え付けていた。腰をかがめた姿を思い出す。ずっと小雨が降り続いていた。
その田植えがいつの間にかGWが定番になった。いまは水面に緑の苗が出そろって田園が一番美しい季節である。ところが世の中の田んぼがすべてそのペースで行かないのが面白いところ。この田んぼなどはやっと水を引き入れ始めたとところである。その奥はまだ引き入れも始まっていない。それがまた風景の変化になっている。
場所は、野洲市八夫、湖南病院の角から錦織寺へ向かう道路沿い。手前に妙光寺山が横たわり、その向こうから三上山が上半身を見せる構図である。
写真ステージ 「近江富士」
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月の出

昨日、新聞のこよみ欄に「月齢15.3」とあるのを見て満月やなと思ったが、そのまま忘れてしまっていた。夕方、シャチョウが三上山のほうを見て、「あれッ月、ツキ・・・」という。また大げさな、別に珍しいものでもあるまいしと思いつつ、ついつられて窓の外を見た。月が三上山のてっぺんから昇ってくるところ。ちらっと木の間から1割ぐらいの部分が見えている状態だった。今の家へ住みついて31年になる。仮にそれを30年としても360回の満月を見たはず。三上山のてっぺんから昇る月を見るのは初めてだった。月が山から離れてしまったら、何の価値もない。合成したのやろといわれたたらシマイである。電柱もくそもない。とにかく我が家の窓からこんな月が見えることもあるという記録である。
新聞のこよみ欄は1日早いデータが出る。だから本当の満月はきょう、5月22日である。きのう見た月は14日の月のはず。とすればもう1回、本当の満月を…と行かないのが月の難しいところ。出る場所も違うはずだし、月の出のころはもっと暗くなっている。昨夕は手持ちで撮れたが今夜は無理だろう。こんな電柱ごしの写真を本気で三脚を立てて撮るつもりはない。
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麦秋

月並みなタイトルである。写真はそれ以上に月並み。黄色くなったイネは逆光が生える。なぜだかわからないがムギは順光が決まる。これはボククの考え方、なのだが、何ぼなんでも正直すぎた。
ここのところ何日か、安定した晴天が続いている。日本列島の南方洋上に梅雨前線が停滞し、その北側、すなわち列島上空に高気圧が東西に並んでいるからだという。梅雨入り少し前の気圧配置なのだろう。そういえば京都の葵祭のころにはこういう天気の場合が多い。
ということで好天が続くが、あれっと思うことが一つ。普通は好天が続くと空気が汚れてきて見通しが悪くなる。スカッと冴えるには次の雨を待たなければならない。ところが今回はいったん汚れ出した空気が雨も降らないのによみがえるのである。標題写真も、2回目か、3回目かのよみがえった青空である。
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バイパス予定地

野洲市三上の国道8号バイパス予定地である。画面を斜めに横切る草地がそれ。周辺の田んぼで田植えが終わって環境の違いが歴然としてきた。例によってケリが2羽その草地から飛び立ってきた。田んぼの中に巣を追い出され、これ幸いと草地に移動したのだろう。
2,3日前の京都新聞に「バイパス本年度着工へ」という記事が載っていた。事業決定されたのが1982年だとか。私が三上山を撮りだしたのが1976年だったから、その6年後に決定されていたわけだ。以来34年という。工事はこれからまた数年、場合によっては10数年の時間を要するだろう。1人の人間の半生を要する。おそらく私が生きている間に完成は無理だろう。なんとまあ時間がかかることよ。その間、ケリは何回卵を産むのか。
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旧堤防跡

昨日の位置とほとんど変わらない。カメラの高さが旧南流堤防の高さよりほんの少し高いぐらい。生えている木は元の竹藪の一番外側に生えていたもの。竹薮を避けるため外へ外へと伸びたのだろう、その後遺症である。竹藪のあとが明るいグランドになって、以前の状況を知らない人には想像してもらえないが、これが旧南流の堤防跡である。昔を知らない若い人のために、きっちりした説明板がほしい。ただし、風景を害しない場所に。
Windows10への強制執行て何や、と守山のFさんから電話があった。一昨日、あさスイッチを入れたら「あとXX分でインストールを開始します」。止めてくれと「拒否」を探したがなかった。勝手にせいと仕事を始めたら、ほんまにその仕事の途中で有無を言わせぬ割り込み。で、10に替わってしまった。これが一昨日の話。
きのう、朝仕事を始めようとしたら、立ちあがって1分ほどで、勝手に再起動する。仕事にならない。再起動の無限ループ。どこかをなぶっていて何かしたときに脱出できた。素人にわけが分かるはずはない。プロのKさんに事情を話して、診断に来てもらったが、なんせ相手は無限ループだから割り込めない。
そして今朝。One Driveでスクリプトエラーのメッセージが出る。それを切り口にして脱出できた。K博士の診断が出るまでスイッチは切らないことにする。昨日も今日もこのページは薄氷の上での仕事である。
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題がつかない話

グランドを離れて旧堤防への登り口から。カメラ位置が2,3m高くなった。突き当りの木に対して、三上山が右へ移動し、ほんの少し高くなったのが分かる。子供たちのサッカーは続いている。先ほどは気がつかなかったが、白いシャツを着た大人の審判がいる。単なる子供同士の遊びではないらしい。今の子供たちはその気にさえなれば、こんな立派なグランドで走り回ることができる。
私の子供のころは縄跳びに陣取り石けり。小学6年生で戦争が終わってやっと大っぴらに野球ができる時代になった。楽しかった。場所がないから道幅数mの狭い道路でやる。ボールを転がして棒で打つ。それでもガラスが割れた。謝りに行く。今になって不思議に思うのだが、こっぴどく叱られた記憶はない。電車の窓に板が打ち付けてあった時代なのにである。今になって当時のオトナの大らかさを思う。
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ネット越し

川田大橋畔の旧南流跡の公園である。子供たちがサッカーをしていた。駐車場との境にネットがある。ぐるっと回ってグランドへ入るのも厄介だし、ということで外からネット越しでテストしてみた。ネットの目の幅はレンズの直径より若干狭いぐらい。それが邪魔をするかと気になったが、この画面で見る限り問題はなさそうである。これが自由に動けるとなるとだいぶ楽になる。
Windows10に変えろかえろとうるさかったが、無理に変更する必要もなかろうと無視していた、が、けさ強制執行されてしまった。勝手まことするなよ。それに時間をとられてひどい目にあってしまった。
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時期遅れの一枚

この時期はつらい。撮った写真をそのまま寝かせておくと、すぐに使えなくなってしまう。この写真も2週間ほど前の撮影。いまとなっては時期遅れ。おそらく今ごろは田植えも終わって水鏡になっているはず。場所は湖岸道路・草津道の駅から、もう1本山側の道(一応メロン街道と名はついてはいるが)へ出たところ。左に三上山、右に菩提寺山。その間にお寺の屋根が入るという構図である。
三上山については、右裾に寸足らずの雌山(もう少し右へ移動すると雌山が本体に吸収されて見えなくなるというところ)、左にそれと対称的に雨山(これも半分だけ)と、妙な意味で対称形を見せる。そして三上山と菩提山とが大きく離れて見える。両者の間、お寺の背後に十二坊の尾根が続いているが屋根が邪魔をして見えない。全体としては不安定な構図を見せる場所である。ほんの少しだけど、烏丸半島のハス群生地まで行くと、強い前景に気をとられ、山の形にこだわらない別の絵に見えてしまう。
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