高層の視角

守山市にある成人病センター9階の南東隅にある小さな休憩所から。ガラス窓越しの撮影である。仮に1階分の高さが4mとして30数mの高層の視角である。平地を歩いていてはほとんど山は見えないし、かりに見えたとしても家屋と家屋の間から山の一部が見えるのが精いっぱい。当り前のこととはいえこの視角は貴重である。
画面左下にテニスコート、道路側の早咲きの桜は有名である。その上に見えるのが近江守山郵便局、その右、大きく見える緑地が守山ふれあい公園。その向こうが守山病院。その上に見える山が菩提寺山。それと三上山の間に小さく見えるのが十二坊。左は鏡餅を真横から見たような高原状の山が妙光寺山、その左が田中山である。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


何だ、これは

平湖である。この前来たのはいつだったか。入り口で工事が行われていたが、中の方は大きな変化はなく穏やかな風景(写真A)だった。そのあとすぐ数羽のカモが編隊飛行してきた。30分ほど現場にいたが、まとまって飛んだのはこれ一度だけだった。とびきりの写真だとは思わないが、まあまあ普通の写真にはなっているはずだったので、そのままPCに取り入れて特に確かめることもしなかった。それが標題写真である。
今回これを使うこととし、その気になって画面を見直してみた。ン?、妙な斑点が無数にある。とくに鳥の上方部分(写真B)。これは何だ。受光素子にホコリがついてということは時どき起こるが、それもこんなに無数につくことは経験がない。それよりも何よりも、このとき現場へ着いてからレンズの交換はしていない。ということは、無数に何かが飛んでいて、それが写ったとしか考えられない。しかしそんなものが飛んでいた記憶もない。どう考えても不思議である。
もう一度上の写真Aを100%に拡大して見直してみた。驚いた。何も写っていないと思っていた所に何かが写っていた(写真C)のである。これは写真Bの斑点と同じものだろう。明らかに何かが飛んでいたのである。撮った時のことを思いかえしてみると、写真Aについては、池面に浮かぶ鳥を意識していた。写真Bに関しては編隊飛行の鳥に集中していた。細部を見ていなかったのは確かである。写真Cを見る限り、飛んでいたものはトンボだとしか考えられないのだが、夏の終わりならともかく、こんな時期にトンボが群れをなして飛ぶのだろうか。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


ケンシュウです

一瞬訳が分からなかった。おそらくこれをご覧になった方も、ワタシが耄碌して初夏の写真を持ちだしたと疑われたのではないか。いや、ホンマ。モウロクするというのはこういうことなのだろう。時空間が理解できなくなる。自分がどこにいて、いまがいつなのか。撮影日は一昨日(11月18日)、とにかく秋であることを証明するために、紅葉を探したが周りにはない。この日付は信じてもらうしかない。
次に私がやったのが、これが本当の田植えだということの証明。植わった苗をしっかり確認。イネであることはまず間違いない。次は夢ではないことの証明に、現場の生きた雰囲気を。田植え期は2台ある。このワープロすごいぞ。tauekiha・・・田植機と打ったつもりだったが、「田植え期は」と出た。そう、いまは時期を問題にしているんだもんな。ワープロの勝ち。ということは一人のオッチャンが遊びでやっているのではないということ。何か組織的な活動だ。
映画のロケーション?、だめだめ撮影機がない。となると画期的な新種が作られてその実験?、だとしたら新聞社やTV局が来るだろう。いよいよわからない。世話係風の男性に聞いてみた。「これ田植えですよね」。「そうです」。といわれてニコニコ笑っているヤツがいたらそれこそ気色が悪い。たぶん私が不思議そうな顔をしていたのだろう。「ケン・・・ですねん」。
耳が怪しいから細かいところが聞き取れない。首を傾げていると「ケンシュウです」。研修ですといわれてもまだよく意味が分からない。「研修ですか、何か研究したはるのではないのですか」と念を押したが、相手は笑いながら、いやいや「研修です、来年のための研修です」。そうか,皆さん生まれたときから乗ってたような顔に見えるが、田植え一つでも研修しなければならないわけだ。田植えは一日にして成らず。もう1枚おまけ。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


宅地造成

ふと思いついて寄ってみた、守山市の下之郷環濠遺跡。標題写真は第3環濠と第4環濠との間の堤防(といえるかどうか、画面奥の盛り土といったほうがいいかもしれない)から第4環濠を前景にして三上山側を撮ったものである。遺跡のすぐ外側が整地されて、いますぐにでも住宅地に姿を変えようとしている。ここに住宅が建てば、この遺跡から三上山は見通せなくなる。
このあたり以前はどうだったのだろうと探してみたが、大して古いものは見つからなかった。たとえばこの写真、今年の2月撮影。ブルーシートが掛けられて埋蔵文化財の発掘調査中というところらしい。その前が2014年5月。畑と田んぼの穏やかな風景である。しかし周囲には今見える住宅が取り巻いている。早晩、こうなるところだったのだろう。
こうして見るといま建っている住宅も結構新しい。とはいえここに住宅が建っていなかったころの記憶はない。結局、環濠遺跡が話題になって初めて気がついたのではなかったか。場所は、平和堂ララポートと成人病センターの中間、守山市街地の中である。クルマを降りてゆっくり風景を見ることはなかったのだろう。現在の風景をもう1枚、記録として残しておこう。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


はっきりしない一日

不思議な天気だった。雲もない晴天なのに、空は全体はぼーっとかすみ、遠くなるほど視界が利かなくなる。ここは守山市新庄の旧野洲川北流跡地。何の畑か、玉ねぎ畑のような気もするのだが、ホンマに何だといわれるともうお手上げ。畝が終わり近くになると微妙にカーブする畑。これもなぜかといわれると全く意味不明。その畑でよく似たユニホーム姿の女性が4人、何か作業中。そのユニフォーム、4人が完全に同じかといわれるとこれまた何とも複雑な差がある。そしてその作業、草取りのようだけれども、ホンマにそうかといわれるとこれまた確たる返事はできない。
とここまで読み通してくださった方はよほど忍耐力の強い人。そんな方に何とかはっきりしたことをと思うのだが、今回限りは曖昧模糊として本当にお手上げ。その上に畑の色までなんとなくはっきりしない。このあともう少し他の場所で出向くつもりでいたのだが、これはダメだとUターン。イヤハヤ、何とも申し訳ない。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


石部頭首工

石部頭首工、堰堤の下流部。左岸農業用水取水路が本流へ戻っていくところである。われわれ素人は流れを適当な太さで分ければいいと思うのだが、そんなに単純なものではないらしい。堰堤でたまった水位の高いところから、堰堤を迂回するように取水用のバイパスを通す。堰堤で仕切られた分だけ水位に差があるので流れは急になる。こに農業用水路をつなぐ。余った水はこのように本流へ戻っていくのである。対岸、左岸にも同じ取水システムがあり、そこから取られた水が祇王井川へ流れ込んでいる。
右から流れ下って来る稜線が菩提寺山の裾。左はし遠くに名神の野洲川橋が見える。その奥、さらに遠く淡く比良山系の稜線が見える。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


石部頭首工

昨日の写真を撮った名神野洲川橋から800m余り上流。石部北という交差点のすぐ横へ宮川という小さな川が合流してくる。画面の奥に高架道が見える。うっかり見ていると名神と見間違えるが、こちらは国道1号バイパス。頭首工の上流の方で野洲川をまたいでいる。橋の向こうの高原状の稜線が十二坊。
さて、標題写真はその宮川河口から頭首工堰堤を望んだもの。右側へ上っていく稜線は菩提寺山。(堰堤の近くから見た全体像)。そういうことでここからの風景は、菩提寺山を前に置いてその裾に三上山を見るというぎりぎりの風景になる。人工湖そのものはもう少し上流まで続くが、三上山はすぐに見えなくなる。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


がんじがらめ

名神・野洲川橋の下流側すぐのところにかかる水道橋である。野洲川と国道1号が並走しそれとほぼ直角に名神と水道橋が交わる。そこだけを拡大すると「井」の字型になっている。その枠の中に立てば、「丼」になるのだが、ほんの少しだけずれて、国道1号の野洲川の反対側からの撮影である。
何でこんな面倒くさいことを書きだしたのかというと、GoogleMapで地名が出てこないのである。いつもこのページで表示している地名は、地図上で位置をクリックして表示される地名を利用している。それがこの場所では「滋賀県 名神高速道路」と表示されるだけで細かい地名が出てこない。で、仕方がないので昭文社の道路マップを引っ張り出してみた。なんとこの場所が、まさに栗東市と湖南市の市境の真上だった。そしてその市境そのものがまた複雑な動きをしている。文章で書きだすとまだ数行を要することになりそう。
地名のことはさておくとして、この場所が、三上山から見て真南に当たる。これもまた適当な南ではないく、おそらく±0.1度ぐらいの精度の”南”なのである。と、目に見えない線が重なる不思議な場所だが、現実にはさらにもう1本、名神の側道ともいえる道がある。その道が奥の採石場につながっており、ダンプがひっきりなしに出入りする。さらにもう1つ、名神とその道との間に水路が入るというように書きだせばきりがない。まさに”がんじがらめ”、動きがとれない。そんな場所である。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば

