青い昼

朝焼けは荒天の兆しとよく言われる。しかし昨日は結構晴れた。それで家を出たのだが、いつの間にか大きい雲が頭上に。遠くを見ると晴れているのに近くは曇りという妙な状況に。その雲が動いて流れて行けばそれで話がすむのだが、太陽が顔を出しそうになるとそこ新たな雲が発生する。無理をして撮ってきたのだが、全体に青っぽい色に。日蔭の雪が青く写るあのケースだ。
私が三上三景と呼んでいた、「河守さんの祠」、「柿の木地蔵さん」とこの民家。すべて三上山を撮りだして以来の付き合いだったが、ここ2,3年の間に、前二景が消失した。たとえばバイパス工事で消え去った地蔵さん、詳しい事情は分からないが姿を消した祠。現状で残っているのはこの民家だけである。
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朝の赤

我が家の横からの朝撮り写真である。積雪数cmで、北部の大雪に比べれば、大騒ぎをするほどのものではない。昨夜は影も形もなかったかが、朝起きてみるとこんな状態だった。ときどき車がバリバリと音を立てていく。踏み固められたところが凍っているのだろう。
撮影は7時22分、日の出の時刻はとっくに過ぎているが、太陽はまだ左の山の陰にあるのだろう。上の雲が暗く、東の方だけが赤く、迫力があった。その赤を出そうといろいろやってみたが、変わりばえしなかった。目で見た赤が正しいのか、カメラの色が正しいのか。
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横から見れば

快晴の日、野洲市三上の集落から三上山を見上げたところ。実はこの場所からは、1月の雪のあとに撮っている。快晴の日では山の輪郭が見えるだけで、細かい山襞は全く見えない。三上山に限らずどんな山でも、このように快晴の山はその輪郭だけを見ている。立体として見ずに山の形をした1枚の板として見ているわけだ。ただ幸いなことに今回の場合、山頂の右下に岩が露出しているところが3か所見える。
で、いわば第2ピークともいうべき右下のこのピークは横(右横から)から見ればどう見えるのか。この写真は、ほぼ直角方向の国道8号の少し上流(栗東市出庭)から撮ったものである。あえて快晴の日のべた光線を選んだ。山頂部に岩の露出が4つ見える。 三上から見た場合、このうちの下3つが見えているのだろう。こんなことから、三上から見えていたピークは、左斜面のちょっとした膨れだったらしいのである。
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10年たつと

これから3日間ほど大荒れの天気になるという。そのきっかけの一つが南岸低気圧。こいつが出てくると春の兆しだ。外は雪なのに快晴の写真で妙な具合だがご勘弁を。
草津市下寺町の津田江。花が咲かなくなった烏丸半島ハス群生地の南側、湖岸道路の陸地側の内湖である。とりあえず昔の写真を2枚。まず1枚目は2004年5月のもの。もう1枚。2008年10月。比べていただきたいのは対岸の様子。最初の方は様子がよくわかる。今の写真に比べて建物がたくさん見える。あとの方は暗いのでわかりにくいが、シルエットを丹念に見てもらうと民家の屋根などが結構見える。それが今の写真になると湖岸に木が増えて風景が静かになった。10年たつと風景が変わる。
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ちょっとしたずれ

昨日(7日)、午前中また少し雪が降った。もう何度も見てもらった野洲図書館前の農地。以前はこう表現していたが、今はその横に消防署ができて、その前ということになる。ここからの構図は変わりばえもしない、妙光寺山と田中山との間から三上山の上半身が見えるというやつである。撮り終わっったところで、また雪がちらつきだした。風も強いので長居は無用と走りだしてすぐのところ。あれ、こんな風景があったんや。
それが標題写真だけど、ほんのちょっとバランスを崩しただけである。田中山の向こうに隠れていた妙光寺山が左端まで見えるようになり、その角ばったエッジがちらっと見える。ほんのちょっとのずれだけれども、それが新鮮に見える。
それにしても不思議だった。走っているのはJR野洲電車基地沿いの道である。何度っ通ったか数えしれない。のに、今のいままでここにこんな見え方があるなど考えても見なかった。撮ったのは石屋さんの資材置き場、以前そこに置いてある灯籠を撮ったことがある。そこにこの稜線が写っている。灯籠は撮ったけれどもこの稜線は見ていなかったことになる。雪で見え方が変わったのだろうか。
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冬場限定

冬場限定、それもあと2,3年もすればそれすら怪しくなるという風景である。このまま木の葉が出れば見えなくなるし、葉がなくても木が成長すれば近々見えなくなるだろう。
こうなれば枝の重なりのどこに山を置くかということになるのだけれど、正直いろいろ迷った。たとえば標題写真なんかは右の木がうるさい。これの方がいいかなと思うと、稜線と枝が妙に絡んでいる。比良山がきれいだった。ここを見つけたときはこれで決りだと思った。ところが何とも情けない。山を左へ寄せようとすると、木の枝もついて来て、せっかく開いていた空間が塞がれてしまう。何ともはや。
たとえばこの写真、1997年4月の撮影である。このころはどこからでも楽に見えた記憶があるが、いまになって見ると、このころからすでに現在の兆候が見られたともいえそうだ。この桜の木もどこにあったのか、花が咲けば分かるのだろうが。場所は湖南市平松、JR草津線・甲西駅の山手、美し松自生地の近くである。
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竹生口交差点

あまり天気も良くないし、久しぶりに竹生交差点の記録でもしておこうか。一連の住宅地化工事のおまけで、我が家からこの交差点を通らなくても川田大橋の方へ抜けられるようになった。そんなことでここを通る回数は減ったが、通らなくなったというわけではない。そう大して変化はないはずとタカをくくって行ってみたが、現場へ立って見るとやはり変わっていた。
標題写真右手前の空き地だったところが駐車場になり、その向こうに保育園ができていた。それよりも駐車場手前の2車線の道路。一番手前のレーンを走ってきたら驚くぞ。まるで鉄道の引き込み線の感じで、いきなりガシャン!と何の予告もなしに突き当りになるのだから。
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雪の比良

朝、所用で外出して見た比良山の雪が見事だった。天気は上々。前回2月1日に見てもらった吉永からの写真は、透明感がもう一つだった。きょうは大丈夫らしい。すぐに飛び出そうとしたのだが、ここでいつも感じている矛盾が頭をよぎった。雪の比良となると、撮影場所は野洲川の川筋と限定されるのだが、午前中の光はどうしても真後ろからのべた光線になる。あれだけの雪だったから、少々遅らせても大丈夫だろう。
家を出たのが午後1時少し前だったか。見れば比良山に多少の影は見える。しかし雪は解けている。朝挟む方が気温はぐんぐん上がり、オーバーを着ていると寒さを感じないぐらい。それが真正面から太陽の光を受ければとけるだろう。
写っている橋は甲西大橋に並行する水道橋(アーチ橋)。撮影場所は甲西橋。左後ろに甲西高校の校舎が見えるところである。
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