1号バイパス

昨日の写真は、最初のイメージと一致しているようで何となく違う。ガードレールは仕方ない。よほど山の中へでも行かなければなくならないだろう。それよりも側道の柵だ。これとガードレールが二重になっているからうるさく感じてしまう。この柵を隠すには?とその辺を歩いていて、ふと思いついた。ガードレールの下から覗いたらどうだろう。幸い道路は上り坂。身長に合せばいいわけでしゃがむ必要もない。よしこれや。
支柱の1本1本の間隔は広いから、簡単にいきそうに思えたが、道路とほぼ同じ方向からのぞくわけで、その隙間はけっこう狭い。結局、バリアングルのファインダーを使って道路側へ手を差し出して…。といっても10cmか20cmほど、身体は道路の外だから大丈夫。カンを投げ捨てられたら難儀だけどまさかこんなところでそれはなだろう。この日は梅雨空で山はかすんでいた。状況を変えたらいろんなバリエーションが作れそう。
写真ステージ 「近江富士」
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1号バイパス

湖南市正福寺。十二坊連山と野洲川に挟まれた集落である。以前は山すそを県道27号が走るだけの静かな場所だったが、いつのころだったか野洲川沿いに直線の広域農道が走るようになった。その後、数年前にその真ん中に1号バイパスが開通し雰囲気が変わってきた。気がつけばバイパスと県道に挟まれた地帯へは足が遠のいていた。
菩提寺山(画面左外)の麓からまっすぐ一直線に伸びてきたバイパスが、甲西北中学を前にして野洲川の方へカーブしながら、広域農道を越えるために上り勾配にさしかかるあたりである。大型トラックがこちらに向かってくる、その背後に三上山という構図をイメージしていた。およそそれらしいものになってはいるが、ガードレールも目立つし側道のフェンスも邪魔になる。これらのフェンスのない裸のトラックイメージしていたが、土台無理な話だった。
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左斜面

光善寺川という小さな川がある。近くに善光寺川というのがあって、はてどちらだったかと迷いだすときりがなくなる。その光善寺川、鏡山山麓から流れ出て県道2号・仁保橋のたもとで日野川に合流する。ここ(撮影場所)は野洲市小南から篠原駅の方へ向かう県道48号が、光善寺川の堤防を上り切ったところである。川をまたいだ反対側、日野川に挟まれたところに野洲養護学校が建っている。白鷺が遊ぶのが野洲市高木の農地。
たとえばこの写真、標題写真の撮影位置から200mほど上流から見たところである。田中山(右・ラクダのこぶのようにみえる)と左の吉祥寺山との間から顔を覗かす構図で三上山が小さく見える。それに比べるとこちらの絵(標題写真)は、左斜面が気持ちよく流れ落ちており、三上山の存在感がが大きい。当然のことながら、この構図はこの後方ずっと遠方に当たる近江八幡市加茂町からも見える。
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時間つぶし

きのう野洲市長島のJR線横で撮影位置を探していた時、上り電車が通り過ぎた。実はその時、そこへ来るまでの間に電車を撮ろうと思ったのだが、いつ来るかわからないし、先に場所探しをやろうかとこちらへ回ってきたのだった。その時、直感的に何の疑いもなく30分後やなと時間を読んだ。ここで30分間はつらいなと思いつつ、あれこれ時間つぶしをした。
と、15分も経つたかたないかで次の電車が通り過ぎた。下り電車ではない。それは上りと前後して行った後だった。考えてみたら当たり前のこと。普通と普通の間に新快速が走る。最初電車が通り過ぎたとき、30分後やなと読んだのは、篠原駅で普通に乗る感覚で読んだ時間だった。今やろうとしているのは電車を撮るとこで、普通でも新快速でもかまわわないわけ。アホみたいな時間つぶしをして撮った写真がこれ。
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絵の高さ

絵の値段ではない。絵を描いた場所の高さである。「低山歩きとスケッチのKEN」というHPがある。KENさんとは10数年来の知り合いで、わたしのHP制作の師匠でもある。最初のUPのとき、我が家へ駆けつけてくれてほとんど一人でやってくれた。そのKENさん、まあとにかくまめにスケッチに出かける。10日ほど前に、野洲市長嶋からのスケッチが載っていた。以前、この「日乗」でも取り上げた場所ですぐにわかったが、ふしぎなことにKENさんの絵の方が視点が高い。JR篠原で降りたとの文章が添えられていたので、電車の中からかと思ったがどうもそうでもないらしい。(参考までに、農道から撮った写真)
とにかく一度現場へ行ってることにした。行ってみてはじめて気がついた。JRの線路沿いに光善寺川堤防への上り道があった。おおよその場所は間違いないと思うが、KENさんの絵では農道に立つ電柱が2本になり、右外に見える長嶋神社の森が入っていた。私が撮った場所より下へ降りて描いたのか。私のカメラの目より、KENさんのほうがワイドのようである。
当該の絵はHPのトップにUPされていたが、いまは京都・鴨川の絵に変わっている。スケッチのデータを事前に借りておけばよかったのだが、いま急にこの文を書きだしたのでそれも不可能。多分6月のスケッチとして、整理されて復活するはず。注意して見てくださったら出てくるはず。
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岩根交差点

湖南市岩根、1号バイパス岩根交差点。前方真正面、遠く小さく三上山が見える。いわゆる真正面富士である。この交差点、去年の春までは田んぼの中の単純な交差点だったが、昨年末画面の左前方にイオンタウンがオープンして大きな交差点になった。
たとえばこの写真は去年の3月末、交差点の150mほど手前から撮ったものである。クロスする道に信号待ちのクルマが並んではいるが、その向こうは何もない。そこがイオンタウンになっている(横断するクルマの陰になってはっきり見えないが)。いつのことだったか忘れたが、このあたりが将来湖南市の中心的位置を占めるようになるのではないかと勝手なことを書いたが、それに向かって動き出した感がある。かりにそうなったときにでも、この真正面富士だけは残してほしい。21世紀の風景遺産として。
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地球の森寸景

もう一度、大曲に戻ってカーブの内側の広場を見たところ。川の水に限らず、クルマ、自転車から人間まで動くものすべて曲がるときは外側へ広がろうとする。広がった後の内側は平地として残る。それを利用した広場だった。そこに2,3年前だったか、研修室風の建物と妙な遊戯施設が建った。その広場い比べれば建坪は微々たるものだったろうが、三上山に関する視界を考えると広場の面積の半分は死んだ。
この種の公園に、こんな施設が必要だとは思わないが、子供も来ることだからカネがあるなら作ってもいいだろう。しかし、なぜここなのか。この広大な視界を冒してまでここに作る必要があったのか。もし作るならば、すでに林になっている視界が悪いところに作ればいい。高い塔の上まで上って林越しに広がる風景、それを見せてわーすごいと思わせる。それが演出というものだ。平地にいても見える。塔の上に上っても見える。そんなものを見せられて子供が感動するか。いまはやりの無表情な子供を作るだけだ。
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地球の森寸景

昨日とほとんど同じ場所。旧南流堤防上を100mほど移動しただろうか。この堤防が現役のころは近寄るのもはばかられるような鬱蒼とした森だった。廃川になって木が切られ、地形が公園風に整えられ見通しがよくなった。そして何年か、堤防の斜面に植林され、その木が人間の背丈を超すようになった。木の間にあいた小さな穴からしか風景が見通せないところがある。
広い原っぱに木を1本だけ植えても育たない。木を育てるにはある程度の密度が必要なのだという。それらが伸びだすと過密状態になり間引かなければならない。なんとまあ手間がかかることよ。公園という場所は、その内部のデザインだけではなく、外部の風景、昔から言う借景が必要だと思うのだが。
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