ひと遊び

風景が変わる。・・・?、あんなところにサクラがあったかな。水口からの帰り 1号バイパスを走っていて気がついた。甲西北中学の近くである。この道が開通して10年になるはず。何回走ったかわからないが、このサクラに気がついたのは初めてだった。改めて出かけていった。撮影場所は甲西橋北詰の”国道岩根花園”交差点。例によって左に菩提寺山が並ぶおなじみの風景だが、やはりいつもとは変わって見える。
あの桜はどこで咲いているのだろう。ひょっとして?。野洲川分水嶺峠道探訪でここら辺りの十二坊山麓を流れ下る川を「独立小河川」として、大谷川・高田砂川・大砂川の3つの川をまとめたのだが、実はもう1本「小砂川」という川を見逃していた。もうかなり前にそれには気がついていたが、今やっている南回りの方が大事だし、それが終わって、その時点でなお時間が与えられていたら補遺の形でやればいいと後回しにしていた川である。その小砂川があのあたりを流れているはず。確かめるならいまだ。
サクラはまさに小砂川の堤防に咲いていた。ちょっと歩けばこれがホンマの小砂川。そのあとすぐ森に消えるが、県道27号を越えて十二坊温泉の方へ登ると、クラシックで新しい不思議な橋がかかっていた。
帰り、もう一度堤防を振り返ってみた。サクラは大きくなったが、三上山が寸詰まり。これはいただけません。いずれにしてもサクラに遊んでもらった楽しいひとときだった。
写真ステージ 「近江富士」
■近江非名所全集
■滋賀を歩けば


ちょっと外側

この時期には風景が変わる。というより、いかに普段は風物を見ていないかということだけど。湖南市野洲川の甲西大橋、左岸下流にグランドがある。たびたび行くところではないが、いつ行っても人はいない。が、この日(4月12日)はどうしたことか、休日でもないのに結構年輩の人たちが野球をやっていた。左中間後方に三上山が見える形で、レフト線外側の道路に桜並木が満開だった。曇り空で外から撮ったのではさえない色に写る。しかし道路へ入り込んで下から狙うとまあまあの色が出る。
実はこのとき三上山を撮りに行ったわけではない。去年の暮れからとりかかっている野洲川左岸の分水嶺めぐりの一端で、どうしても調べたいことがあって旧甲西町役場のあたりへ出かける途次だった。言ってみれば思いもかけない収穫。要するにパターン外の行動といえばいいのか。先日の石部東寺の古民家もそうだし、池の向こうの風景もそうだった。分かっているつもりのほんのちょっと外側に宝があるようだ。
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雨桜

いままでは、雨なら前で仕方がないじゃないかと思っていた。止まない雨はないのだし、晴れたときに行けばいい。いまもその考え方は変わらないが、きのう、降り続く雨を見て、きょうみたいな日に撮ったらどうなるだろうかとふと思った。暗い山ぎわをバックにすれば色は出るだろうが、私の場合はどうしても空がバックになる。むちゃくちゃ黒い雲なら別だけれども普通の曇り空では結局はシルエットになるだろう。雨もまず写らない。でもまあ行ってみるか。
花緑公園ほどではないにしても、いつも行く桜緑地にも、お花見組が進出してきた。それだけ花がしっかりしてきたということだが、そんな中をカメラを持って歩くのも気が引ける。雨の日はその点気楽。しかし、写真は片手で撮れる時代になったとはいえ、レンズを回したりするにはどうしても両手が必要になる。そんなことよりとにかく右手が疲れてくる。
もう亡くなられたと聞くが、30数年前、一時ご縁があった堅田のO氏は病気の後遺症で右半身が不自由だった。カメラを左手用に改造して、「滋賀の百祭」、上下2巻を出版された。いまと違ってフィルム時代、そのご苦労がしのばれる。
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ああ、看板が

平湖である。手前の桜を撮りたいので湖岸道路へ。田んぼより2mほど高さがあるので、多少効果があるかと思ったが、思ったほどでなし。西北の角に大きな木がある。それを狙っていってみたが、立て看板が2枚も。1枚は「湖の中に砂を50cmほど入れています…云々」と。これはずいぶん以前から立っていた。もう1枚は「農道につき・・・・」。以前は池畔まで車を持って行くしか手はなかったが、池の入り口に駐車場ができたいまはそこから歩けは大した話ではない。でもやっぱり乗り入れる人がいる。ずらっと並ばれると絵にならないが、1台ぐらいならアクセサリーになる。まあエエか。
話があちこちするが、標題写真の右側の立て看板は、切ろうと思えば切れる。でも看板がくくりつけられている木は手前の岸、その隣の2本は池を挟んだ向こうのでっぱり。正直なところそれを見せたかった。そんなことどうでもええぞといわれたらそれまでだけど。もう1枚おまけ。
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傾いた桜

桜が咲いたというのに天気がパッとしない。ナタネ梅雨だという。ここは先月、竹やケヤキが伐採されて見通しがよくなった市三宅の旧野洲川北流堤防上道路。川沿いの小道に若い桜の木が植わっている。私としては初めて見る桜である。曇り空で、花が空へ出るとつらいが、上から見下ろす風景だから何とかなるだろう。切られた竹がそのままになっている。完全に枯れてしまってから処理されるのだろう。黄色くなって目立つがこれも記録。木がもう少し大きくなると結構いい風景になるだろう。それまで奥の農地の風景が変わらなければいいが。
そのあと、せっかく来たのだからと下の小道へ下りてみた。竹ヤブに押し出されていた若桜が、道の方へ傾いて立っていた。これからはまっすぐ伸びるはず。この道を通るのに桜が邪魔だといわれないよう願っている。
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山が動いた

昨日の撮影場所から県道(旧国道161号)を琵琶湖大橋の方へ進むと、琵琶湖側に大型店舗が並ぶようになる。状況がわからない人から見れば、その向こうがすぐ琵琶湖であることはほとんど感じられない。しかし注意して見ているとところどころ建物の間から琵琶湖が見える。当然対岸に立つ三上山はすぐそこに見えそうだが、そうは問屋は下ろさない。真正面に見えるのは近江八幡の長命寺あたり。その上、長命寺山の頂上が三上山とよく似ているから、うっかり見ていると見間違ったりする。肝心の三上山はどこへ行ったのかと探すと、何と、湖岸線沿いの彼方。何でこんなことになるのかと地図を見ると、なるほどそうか。真野川のデルタに沿って湖岸線がぐんと湖上へ張り出しているのである。
昨日と今日、2枚の写真を見比べてみると、左端に同じ建物が見える。右端にも同じ建物が2つ。だからこと対岸に関してはほとんど同じところへカメラを向けていることになる。それらの建物に対して三上山だけが勝手に右に動いいる。この2枚は何も狙ったわけではない。ピエリ守山店の建物を木で隠そうとしただけだが、偶然このような写り方をしていた。風景の見え方の不思議さである。
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小野湖岸

湖西線小野駅裏の国道161号と書いて、待てよ。ふと気がついて確かめてみた。案の定、上を走る湖西道路が161号になり、湖岸を走る道路は県道558号になっていた。湖西道路に合流する近江舞子の少し北まではこのナンバーだ。駅は山側(ローズタウン側)が正面で、琵琶湖側を走るこの道はまさに駅裏。駅から琵琶湖大橋側の湖岸には大型店舗が並ぶが、北側は所どころにこうのようなイメージが残っている。
対岸に背の低い建物が続いている。ピエリ守山点である。これが建てられた後、ついうっかりと夕日のイメージでここへ来た。この建物の壁面が太陽を返して、どうにもならなかった。夕日に限らず、太陽が午後に回ると、壁面が照らされ難しくなる。このときはちょうど昼前後だったろうか。春霞が何とか目立つのを防いでくれた。霞がない時の午前中はどうか。おそらくシルエットが目立つだろう。いずれにしても難儀な場所になった。何もなかったころが懐かしい。
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春霞

湖西・びわ湖バレー口の北にある清林パーク。相撲の行事の開祖・志賀清林にちなむという。以前来たときにはどこかに記念碑があったような気がするが、このときは見落とした。駐車場の横から一気に一段上の広場まで上る階段があって、そこへ上ると眼下に琵琶湖が広がる。晴天も3日もつずくと霞がかかる。対岸の三上山も見逃してしまいそう。下の駐車場横の広場でどこかのグループが体操をしていた。のどかな春のひととき。
しばらくすると遠くでかすかにカタカタカタカタという連続音が聞こえだす。何の音かと不思議だったが、だんだん大きくなって電車の音だと分かる。私の怪しい耳ではっきりとわかる。その時間が結構長い。高架橋を音が伝わってくるのか。それともこちらが高い位置にいたから聞こえやすかったのか。そしてやってきたのが標題写真。しかしおかしいな、先ほど真野浜で見たスーパー雷鳥の音は聞こえなかったぞ。音が上へ上へと曲がる気象状況だったのか。
最初の体操の写真で山の右に見えていたサルベージ船。止まっていると思っていたが、電車が来たときには随分左へ移動していた。
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