やっとるな写真

新幹線下流のサッカーグランドで少年チームが練習試合をしていた。サッカーで球が集まるのは両チームのゴール付近である。サッカーだけを狙うなら長いレンズでそのあたりに狙いをつけて待てばよい。ところが私の場合は山が狙いだから、それを基準にしてポジションを決める。山、鉄橋、それにいまの場合なら手前の2人、レンズの長さも自ずから限界がある。結果、手前のグランドばかりがやけに広く、プレーヤーもボールもどこ?ということになる。
結局出来上がる写真は、堤防の上からグランドを見下ろして、”おーやっとるな”という写真。勝負とは何の関係もない熱の入らないものになる。ワイドレンズは対象物に肉薄して・・・、教室でよくしゃべるセリフだけれど、そのためには自分のすねにドライブレコーダーをつけて、プレーヤーとしてグランドに入らなければどうにもならない。難儀なものである。
写真ステージ 「近江富士」
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平穏な流れ

野洲川左岸グランドゴルフ場から。爽やかな流れが対岸から手前の方へ蛇行してくる。一見、平穏なように見えるが場所を変えてみると決してそんなになまやさしいものではない。たとえばここ。新幹線の上手である。根っこから引き抜かれた大木が何本も転がっている。上流から流れて来たものであろう。そうかと思えばGゴルフ場の中にも。倒れたままで処理されずに残っているものがある。あの夜、大したことはなかろうと早々に寝込んでしまったが、こういう爪痕を見るにつけ、大変な台風だったのだと改めて思う。
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こんな心算では

朝、6時30分。外はまだ明け切っていない。山の高さを少し越えるぐらいの横雲が広がっている。これが焼けるといい写真になるぞ。日の出の15分ぐらい前にいったん雲の下面が焼ける。それにちょうどいいタイミングだ。これが現場へ着いたときの状況。山に近づいたわけで、山は大きくなり、雲は逃げるので、相対的に雲は小さくなる。それは計算済み。欲を言えばもう少し雲が増えた方がいいのだが・・・。いずれにしても、あと5分もすれば雲が焼けてくるぞ。
しかし、雲が焼けだしたのと消え始めたのとどちらが先だったか。標題写真の左上に浮いているちぎれ雲のようなのが、山頂より少し上ぐらいまで一面にたなびいているのをイメージしていったのだが。
帰りついて振り返ったら、また別の雲がわき上がっていた。こんなつもりじゃなかったんだが。
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山重なる

東近江市平尾町。きのう見てもらった市ヶ原町とは一本道(県道508号)でつながる場所である。ここ1年ほど改修工事が続けられて走りやすくなった。その間の距離約2Km、こちら(平尾町)の方が南(三上山に対して左)に位置する。実際に走ってみた感覚では(市ヶ原町から平尾町に向かって)ちょっときつい下りがあったりして、平尾町の方が標高が低いのかとも感じられるが、地図から得た値では市ヶ原町が212m、こちら(平尾町、今回の撮影位置)が207mで5mほどしか差はない。
くどくどと数字を並べたが、両所の客観的な位置関係を知ってもらいたかっただけで、要するにきょうの写真の撮影位置が2Kmほど左へ寄ったというだけでそれ以外ほとんど差がないことを知ってもらいたかっただけである。
その結果見えて来たことは、鏡山を基準にしていえば、一番遠い三上山が左へ寄り、もっとも近くにある雪野山が右へ寄った。そして、雪野山が鏡山と重なった。両者が相似形に見えるから、ほとんど判で押したように重なっている。細かいことを言えばそのピークの位置は雪野山が若干左へずれている。今度行ったときには、ピシャリと合わして…と思うが、確かそこには森があったような気がする。そこまで寄れるかどうか。さてどうなるか。
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冬の日

冬の光の乏しい日だったが、眺望は効いた。国道307号、百済寺近くの中里交差点から山手へ入り永源寺へ抜ける道の途中である。1年ほど前に一度撮ってから、道路が工事中になり入り込むことができない区間だった。正面に見える横に長い建物が滋賀県平和祈念館、その右の白い建物が愛東中学校。祈念館の左奥の尖がり屋根が愛東マーガレットステーションだといえばわかりやすいかもしれない。望遠で引いているから大きく見えるが、肉眼ではよほど注意してみなければ分かりにくいところである。
それにしてもよく似た山が重なっている。三上山の右が鏡山。左が雪野山鏡山の手前に、同じ形に見えるのは雪野山の続きの峰である。左端の山は、一見比叡山かと思われるが、これは音羽山。本当の比叡山は画面外、うーんと右である。
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本日終了

時期が少し遅れたが、南面の紅葉の状況を記録しようと寄ってみたが、運悪く雲が張り出していて山麓から手前の農地が陰り簡単に動きだしそうにない。上空には結構風がありそうで、簡単に雲が動きそうなのだが、よく見ると雲の風上側でどんどんクモができる。風下側でそれが消えていく。風上で発生し風下で消えるのだから、簡単に言えば、雲は動かないことになる。その気になって30分、1時間待てば動くのだろうが、それが待てない。また出直してくればいいのだから。
どうしてもという気があれば、本気になって出直すことになるのだが、ほとんどの場合はさらさらそんな気はない。いつのまにか忘れてしまって本日終了。こんな写真見てもらっても仕方がないのだけれど。
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記録写真

駐車場である。たまたまこの日は1台も止まっていなかった。不思議な駐車場である。どこの所有かもよくわからない。文化ホールやコミセンの駐車場があふれてくるとこちらへ回ってくる。私自身も何度か止めたことはある。文化ホールのサブ駐車場というのが一番適切か。
いくつか並んでいるライトの白いボールが面白くて、いつも気になっていたのだが、この日はクルマがないから自由に動けた。もうちょっといろいろなバリエーションができるかと考えていたが、所詮は1本の直線、定規で引いてしまえば終わりだった。
道1本隔てた左側は、病院を建てる建てないでもめている空き地。私自身はこんな窮屈なところへ病院建ててドナイなるんやと思っているのだが。先日は1000何百万かけてやった住民投票が開票率50%に満たないからということでパーに。規則にしばられて四苦八苦しているヤツもおれば、拡大解釈して好き勝手にやっているヤツもいる。ある日、クルマを止めに行ったら、「オイ、そこはワシとこの駐車場や。勝手に留めるなよ」と怒鳴られる日が来るかもしれない。そうならないうちの記録写真である。ハイ。
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バイパス工事

左から下ってくる紅葉の斜面が妙光寺山の裾。その向こうに三上山が立つという構図である。山裾に沿う街並みが国道8号。その手前に8号バイパス工事現場が見える。漠然と見ていると奥の街並みと同化して分かりにくいが、画面左外あたりで手前に向かって分岐したバイパスが、高架へ向かってくさび型の斜面を登っていくところ。そしていったん途切れて農道を越える枠が形を成しつつある。
いま見えている国道8号も、かつては中山道のバイパスだった。「いまの国道(8号)の工事が始まったのが、ワシが結婚式を挙げた翌日やった」。生きておられたら90歳代だろうか。先輩のYさんから聞いた話。もちろん戦後、そんなに古い話ではない。それ以前は妙光寺の集落が山裾に肩を寄せる静かな風景だったはず。カメラの後ろはつい最近開かれた住宅地。いま見えているこの農地がいつまで残るのか。
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