胡宮神社から

胡宮神社。名神高速道路多賀SAの近く、モミジの名所でSAから徒歩道がついている。今は若葉が美しい。国道307号から境内へ入ると名神の轟音が下から伝わってくる。休憩所から見ると名神をくぐって出てきた国道の先に三上山が見える。昔の写真をもう1枚(1997年1月撮影)。フィルム時代だけど、ちょっと長いレンズを使っていたらしい。右の大きな山が繖山(観音寺山)、でかい山である。
さて、標題写真はそこから数10m左へ寄ったところ。国道の左に見えていた池が正面に見えてくる。手前に見える寺は、地図によると正覚禅寺とある。左の山は箕作山、なんだけれどもその向こうにもう一つ横に広い山が見える。これが鏡山。百済寺あたりから見るときには、もう一つ雪野山が絡んでいたのだが、今はどこかへ隠れているようである。
◆きのうの阪神、広島に対して0:9からの球史に残る大逆転。それはいい。問題はきょう。大概はこういう場合は負ける。これが世の常。しかしもう1つ微妙な条件が絡む。明日は新聞休館日。阪神は、その前日には勝つことが多い。これは世間一般には敷延していない私だけのひそかなデータ。さあ、どっちや。
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見えるということ

はて、こんな道はあったかな。日野川の湖岸道路に架かる橋を1番目として2番目が野村橋、ここはその少し上流、大きく蛇行し、野洲市側へふくている堤防の先端から河川敷へ下りる道である。GoogleMapにも記載されているし、航空写真に切り替えると、左端に見える1本の木も写っている。冬の間は大きく目立つ横一線の大畑橋も、緑の葉に隠れて気にならない。
三上山は漫然と見ていると全体が見えているようだが、実際には手前に妙光寺山が横たわり、その後ろから上半身を見せているという勘定。妙光寺山の左に田中山が見え、その間に遠く石部の阿星山が見える。そして左の方一本の木の右上に傾いた台形の城山。
実はこの並び、反対側の阿星山山麓からも見える。当り前じゃないかといわれたらそれまでだが、これに気がついたのはつい最近である。「分水嶺探訪」で阿星山東斜面を歩いていて、湖南市針の山中から城山が見えた。形が特異だからまず間違いないだろう。ということは平地からも見えるのではないか。今まで撮った写真の目ぼしいものを洗いだしてみた。湖南市吉永、草津線の電車遊びをするところである。電車が来ると写角が狭くなる。ところが電車待ちの間の、たわむれの1枚に、ちゃんと写っていたのである。お分かりですかな。一番右の電柱の左側に小さく見えている。
標題写真の小路しかり、湖南市からの城山しかり、何年見ていても見えないものは見えない。見ようとして初めて見える。
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鯉のぼり

毎年、4月終わりから5月初めのこの時期になると、中主幼稚園裏手の畦道に鯉のぼりが並ぶ。幼稚園の子供のために立ててはいるのだろうが、どこが主体で動いているのかは分からない。ポール1本を立てるにも大がかりな仕事だから、そう簡単な話ではない。
この鯉のぼりが私の写真に残っているいちばん古いものが、1993年の撮影。午前中に撮りに行ったが風がなく、午後もう一度撮りなおしに行った記憶がある。旧中主町さざなみホールから兵主大社への県道32号が開通した直後で、電柱も並木もない裸の道に沿って立てられていた。いまはこの道路と直角方向の畦道に立ち、幼稚園などの建物が建ったため、距離も自由にならず風景が限定される。その上、田植え時期と重なるから邪魔になってはとの思いもあって、自由なポジションがとりにくい。このときもカメラを構えていて気がつけば、田植え機が農道へ入ってくるところ。大慌てで脱出したことは言うまでもない。
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GWの朝

世間様ではGWで大騒ぎだが、当地は田植えの真っ最中。半日単位で風景が変わる。朝、水が張っただけの田んぼが、午後にはちゃんとイネが並んでいるなんてことは当たり前。日の出が早い。朝7時過ぎには山の上に輝いている。そんな明るい光の中でケリがキキキキとトンビを追い回している。トンビが巣に近づいたのだろう。どこかとどこかのように険悪ムード。遠くの森では山鳩がのんびりした声で、こちらは平和そのもの。
そんな声を聴きながら先日のレンゲ畑へ回ってみた。案の定きれいに掻きまわされ、あののどかな面影は消えていた。きょうのこの場所が、あのレンゲ畑と同じ場所だということを証明するのは、煙抜きの屋根を中心とする民家の並びと三上山の関係だけである。
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季節が移る

市三宅の堤防沿いに生えていたケヤキと竹藪。あれは3月の半ばだったか、きれいさっぱり伐採された。竹薮はともかく何でケヤキまでもと残念に思ったが、新たに見えた風景は新鮮だった。4月には思っても見なかった桜が咲いた。 そして新緑(標題写真)。変化していく日々すべてが新たな風景である。
いま見てもらった3枚の写真。3月、4月に使った写真である。以前の写真を引っ張り出してきてそのまま使うつもりだった。ところがその写真を見直してみると皆暗いのである。その時点では明るさを調整して、自分なりにベストだったはず。それが今見直してみると暗いのである。きょうの3点は、無理のない範囲で明るく調整しなおした。それでもまだ暗く感じる。5月の明るさになれた目には、3月、4月の写真は暗い。このトシにして新たな体験をした思いである。
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バイパス予定地

もう1回レンゲ畑。早い話が二番煎じだけど、こちらは集落から遠い。いつも撮っている定点である。どういう具合かわからないが、レンゲ畑に水が入っている。入ったのか入れたのか、素人にはわ分からない。とにかく2017年の春、ここにレンゲ畑があったこと、これを記録しておきたいということである。なぜか。実はこのそばを新しいバイパスが通る。いま見てもらった写真の溝蓋から手前が従来の農道。その向こうの斜めの砂利道がバイパス予定地である。
三上山を真正面に見て三上の農地を見るとき、ちょうど「田」の字をなしているが、いま立っているところはその中の「十」の字の横線上、縦線の右側である。そこをバイパスが斜めに横断するのである。この畑はバイパスの山側に入るが、何らかの影響は免れないだろう。記録としていい場所がレンゲ畑になってくれたという思いである。
ついでにもう1枚。大きく写っているのが横線の農道。山は田中山。三上山は右外にある。斜めに入ってくるのがバイパス予定地。左端遠くに同じく斜め線が見える。この2本の斜め線に挟まれた部分が新バイパスになる。GoogleMapを航空写真に切り替えると、標題写真の撮影ポイントが意味深長な位置であることが見えてくる。
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レンゲ畑

先週木曜日、水口からの帰り三上の農地でレンゲ畑の赤紫を見た。今まで見たこともない広さだった。しかし、カメラを持っておらず撮影には時を過ぎてもいた。次の日は好天だったが他用があり撮影できず。土曜日は一転曇り。午前中、現場へ行ってみて実際にそのまま残っているかどうか、現場を見るまで心配だった。いまの農地はとにかく安心ができない。午前中あったものが、光線待ちで午後行ってみるときれいさっぱり消えてしまうぐらいのことは朝飯前だ。そのときはたまたま残っていた。しかし、曇り空では如何ともしがたく、写真にならないのは承知で撮っておくしか仕方がなかった。
そして昨日(4月30日・日)、好天。さて残っているかどうか。とにかく行ってみた。残っていた。それが標題写真である。集落に近く好天に光る屋根が見事だった。特に煙抜きを載せた大きな屋根が懐かしかった。たとえば季節は違うがこの写真。1977年2月撮影である。40年前の雪の日、買ったばかりの中判カメラに、まだワイドレンズは揃えられず多少長めの標準レンズで撮らざるを得なかった。それが幸いしてこの煙抜き屋根が画面中央にはっきり写っている。屋根は変わらないが、40年の歳月を思うとき、周囲の変化は、大というべきか小というべきか。いずれにして懐かしい写真である。
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